軍刀は登録できないの?基準や方法について解説

軍刀は登録できないの?基準や方法について解説 甲冑・刀剣の処分方法

軍刀は刀剣として登録できないのでしょうか?なんだか一般的な日本刀とは異なる気がして、美術的な価値があるか不安です。くわしく教えてください。

この記事はこんな疑問を抱えている方が対象。

筆者はこれまでに沢山の武具を収集・処分してきました。

この記事を書いた人
松吉

人形供養がわりと身近な環境で生活をしている松本市民です。これまでに沢山の人形供養と処分・遺品整理に携わってきました。このブログではその経験を包み隠さずシェアしていこうと思います。

【当ブログ記事の信頼性】
①:筆者の人形供養と処分・遺品整理に携わった歴は10年(現在進行形)
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③:人形供養と処分・遺品整理に関する情報を日々リサーチしている

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その経験からいうと、軍刀は登録会の審査を通過すれば登録できます。ただし、すべての軍刀が対象ではなく、登録されるにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。

この記事では、軍刀が登録できないのかまとめました。

審査基準や登録方法について知りたい方も、ぜひ参考にしてみてください。

軍刀は登録できない?できる?

軍刀は登録会の審査条件を満たせば、登録することが可能です。

ただし、すべての軍刀が登録対象ではありません。
状態や内容によっては登録できない場合もあります。

軍刀が登録に値するかどうかはプロの鑑定士によってジャッジされるので、見落としなどのミスはありません。登録会の審査はどこまでも確実で、疑いようのないものです。

軍刀が登録される基準(審査条件)

軍刀が登録される基準(審査条件)は以下のとおりです。

  • 独自の鍛冶技術と伝統製法で生成されていること
  • 素材に「玉鋼(たまはがね)」が使用されていること
  • 美術的な価値があること

日本独自の技術と製法で生成されていない刀に関しては、本物と認められません。また、軍刀・日本刀の素材として「玉鋼(たまはがね)」が使用されていることも条件です。

そして美術的な価値が認められないかぎりは、刀剣として登録されません。

審査条件は主に上記3点です。
これらを満たさない軍刀は登録できないでしょう。

登録できない軍刀に見られる共通点

登録できない軍刀に見られる共通点は以下のとおりです。

  • 焼刃がない
  • 伝統技術(鍛冶)で生成されていない
  • 損傷がひどい
  • 日本製ではない

上記に該当する場合は、審査に通らない可能性がきわめて高いです。手間やコストをかんがえるなら、登録申請はせず警察に処分を依頼するのがベストでしょう。

軍刀の登録方法

軍刀の登録方法は以下のとおりです。

  1. 警察署で「刀剣類発見届出済証」を交付してもらう
  2. 「銃砲刀剣類登録証」の申請手続きを行う

まずは警察署で軍刀を発見した届け出を行い、交付されたら登録証の申請手続きへと進みます。

場合によっては審査に通らない軍刀もあるので、美品でないかぎりは過度な期待を持たないほうがいいかもしれません。

それでは、上記2つの手順について解説します。

①:警察署で「刀剣類発見届出済証」を交付してもらう

まずは管轄の警察署に「登録証がない軍刀が出てきた」と電話で伝えましょう。刀はけっして動かしたり持ち出したりしないでください。

その後は警察署の生活安全課にて「刀剣類発見届出済証」の申請手続きに進みます。すべて警察の指示に従って行動しましょう。

発見届けの手続きは発見者本人が行う必要があることと、以下が必要です。

  • 印鑑
  • 本人確認がとれる身分証(運転免許証など)

発行に費用はかかりません。

まずは発見届けを交付してもらえるよう、手続きに集中しましょう。

②:「銃砲刀剣類登録証」の申請手続きを行う

発見届けを交付してもらったら、20日以内に「銃砲刀剣類登録証」の申請手続きを行いましょう。

登録証を申請する場所は、お住いの地域の「教育委員会」です。詳細はインターネットで検索すれば、諸々入手できると思います。

申請を行うと登録会が行われ、軍刀が美術品としての価値をもっているか審査されます。審査と登録には、手数料として6,300円が必要です(※審査が通らなかった場合も返金されない)。

審査が通り登録となった場合は、所持または先述した処分方法からお好みのものを選べます。

登録された軍刀の処分方法

軍刀の登録が完了すると、所持も処分も自由にできます。

所持せずに処分を検討している場合は、以下の方法を参考にしてみてください。

  • ①:警察署で処分してもらう
  • ②:刀剣の買取に強い専門業者に依頼する
  • ③:不用品回収業者に依頼する
  • ④:供養

刀剣は危険物に該当するため、粗大ごみ(自治体)として処分することができません。

一定以上の価値をもつ軍刀なら、刀剣専門の買取業者がおすすめです。高価買取が期待できるだけでなく、現金化までがスムーズなので満足度の高い取引が実現します。

刀剣の具体的な処分方法については、以下の記事をご覧ください。

刀剣の処分方法まとめ
刀剣の処分方法についてまとめています。刀剣は危険物なので一般的なごみとして処分できません。また買取を希望する場合は「登録証」がないと売買することができないので注意が必要です。

「軍刀が登録できない」に関するQ&A

軍刀が登録できないというケースに関連するQ&Aをまとめました。

情報収集や問題の解決にお役立てください。

Q1:軍刀が出てきたらどうしたらいい?

A:軍刀が出てきたら、まずは焦らずに登録証があるか確認しましょう。

見当たらない場合は、速やかに管轄の警察署に「軍刀が出てきた」と連絡してください。あとは警察の指示に従えば、然るべき手続きを行ったり判断を下したりすることができます。

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Q2:軍刀・日本刀の登録費用を教えて

A:軍刀・日本刀の登録費用は6,300円です。

審査が通らなかった場合も返金はされないので注意しましょう。

軍刀や日本刀の登録は手間とコストがかかるので、審査をクリアできそうにないものに関しては、警察に処分を依頼することをおすすめします。

Q3:錆びた刀は登録できますか?

A:錆びた刀が登録されるかどうかは、審査によって決まります。

あまりにも状態が酷いものは審査を通過できない可能性が高いので、発見した時点で警察への処分を依頼したほうがいいかもしれません。

ただし、錆びが軽度であるなら登録申請する価値はあるでしょう。

まとめ

軍刀は登録会の審査条件を満たせば、登録することができます。

登録できない軍刀に関しては、残念ながら所持することも取引することもできないので、警察に処分を依頼してください。

登録できた軍刀に関しては、そのまま美術品として所持するか、以下の記事を参考に最適な処分方法を検討しましょう。

刀剣の処分方法まとめ
刀剣の処分方法についてまとめています。刀剣は危険物なので一般的なごみとして処分できません。また買取を希望する場合は「登録証」がないと売買することができないので注意が必要です。

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