日本刀の所持者が死亡した場合どうしたらいい?相続や処分についても解説

日本刀の所持者が死亡した場合どうしたらいい?相続や処分についても解説 甲冑・刀剣の処分方法

日本刀の所持者が死亡した場合は、どのように処分したらいいでしょうか?まったくの初心者なので、わかりやすく教えてください。

この記事はこんな疑問を抱えている方が対象。

筆者はこれまでに沢山の骨董品を処分してきました。

この記事を書いた人
松吉

人形供養がわりと身近な環境で生活をしている松本市民です。これまでに沢山の人形供養と処分・遺品整理に携わってきました。このブログではその経験を包み隠さずシェアしていこうと思います。

【当ブログ記事の信頼性】
①:筆者の人形供養と処分・遺品整理に携わった歴は10年(現在進行形)
②:骨董品収集と取引歴は15年以上
③:人形供養と処分・遺品整理に関する情報を日々リサーチしている

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その経験からいうと、日本刀の所持者が死亡した場合の処分方法は以下のとおりです。

  • 所有権の変更登録をする
  • 日本刀を買取に出す
  • 日本刀を寄付する
  • 警察で処分してもらう

日本刀はその美しさや歴史的価値から、多くの人に愛されています。しかし、所持者が亡くなった場合、遺族にとってはどのように処分すれば良いのか悩むものです。

この記事では、日本刀の所持者が死亡した際の適切な処理方法についてまとめました。

処分に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

日本刀は価値があるだけでなく簡単に破棄できない

日本刀はその他の骨董品と違い、取り扱いには「文化財保護法」や「銃砲刀剣類所持等取締法」が適用されます。

これらの法律により、日本刀は「美術品」または「歴史的価値のある文化財」として扱われるほか、危険物に該当するため「登録証」がないと所持や引き渡しができません。

したがって日本刀の所持者が死亡した場合は、まず日本刀を今後どうするのかを考えましょう。

いずれにしても日本刀の所持には登録証が必要です。
登録証がなく、破棄以外を検討している方は警察にて取得手続きを行いましょう。

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日本刀の所持者が死亡した場合の処分方法

日本刀の所持者が死亡した場合の処分方法は以下のとおりです。

  • ①:所有権の変更登録をする
  • ②:日本刀を買取に出す
  • ③:日本刀を寄付する
  • ④:警察で処分してもらう

①~③に関しては日本刀を残したり、譲るという考え方です。

④に関しては、日本刀自体を破棄して処分するやり方になります。

ここでは上記4つの処分方法についてまとめました。

①:日本刀を相続する(所有権の変更登録)

日本刀の所持者が死亡した場合の処分方法として、相続(所有権の変更登録)があります。

相続財産として日本刀が該当する場合は、保有するのか処分するのかを検討しましょう。

日本刀の所有権を持ちたい場合は、以下を参考に変更手続きを行ってください。

1. 必要な書類

  • 銃砲刀剣類登録証
  • 所有者変更届出書
  • 新所有者の住民票
  • 新所有者の身分証明書

2. 手続きの流れ

  1. 新所有者と売買契約を締結する。
  2. 必要書類を揃える。
  3. 近くの警察署に所有者変更届出書を提出する。
  4. 警察署で登録証の書き換えを行う。
  5. 新所有者に登録証を渡す。

3. 費用
登録証の書き換え手数料として、1,300円が必要です。

4. 注意事項
所有権移転は必ず法令に基づいて行う必要があります。虚偽の内容で所有者変更届出書を提出すると、罰せられる可能性があるので注意しましょう。また、未成年者への日本刀の譲渡は禁止されています。

②:日本刀を買取に出す

日本刀を引き継ぐ意志がない場合、または買取や譲渡を検討する場合は買取業者を利用しましょう

日本刀は価値の高いものがいくつかあるので、正当な鑑定を受けるためにも依頼はかならず専門業者に限定してください。

日本刀を買取に出す具体的な方法については、以下の記事で解説しています。
ぜひ参考にしてみてください。

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③:日本刀を寄付する

日本刀を引き継ぐ意思がない場合は、寄付して処分することもできます。

寄付は数ある方法のなかでも、日本刀の価値を社会に還元する手段のひとつ。寄付された日本刀は多くの場合、美術館や博物館に展示されます。

日本刀を寄付するメリットは、文化財としての価値を長期にわたって保存し、多くの人々にその美しさを共有できる点です。

寄付を検討する場合は、寄付を受け付けている施設に問い合わせましょう。

④:警察署で処分してもらう

所持者が死亡した日本刀を破棄したい場合は、警察署で処分してもらいましょう。

特に価値がなさそうなもの、状態が悪いものに関しては警察に届け出るのがベストかもしれません。破棄は無料で行うことができます。

 日本刀を警察署で破棄する手順

  1. 銃砲刀剣類登録証を準備する(※ない場合は理由をしっかりと説明すれば対応してもらうことも可)
  2. 近くの警察署の生活安全課に連絡する
  3. 警察官が自宅に訪問し、日本刀を確認する
  4. 警察署で廃棄手続きを行う

日本刀の所持者が死亡した場合のQ&A

日本刀の所持者が死亡した場合のQ&Aについてまとめました。

情報収集や問題の解決にお役立てください。

Q1:日本刀は相続税がかかりますか?

A:日本刀は美術品・骨董品として相続税の対象となります。

相続税評価額は、以下の要素を考慮して算定されます。

  • 刀剣の種類: 太刀、刀、脇差など
  • 刀工: 刀を作った刀工の名声
  • 時代: 製作年代
  • 刀の状態: 刃こぼれや傷の有無
  • 鑑定書: 鑑定機関による鑑定書の有無

評価額は刀剣商や刀剣鑑定家による査定によって決定されます。

相続税申告書には、評価額と査定書を添付する必要があります。

Q2:日本刀の名義変更における罰則はありますか?

A:日本刀の名義変更における罰則はあります。

たとえば、手続きを怠たる行為や虚偽の届出をした場合は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処せられるので注意が必要です。

「登録された銃砲刀剣類を譲り受けたり相続した場合、二十日以内に届け出をしなければならないことになっています。手続きを怠ったり虚偽の届出をした者は一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処せられます。(銃刀法第三十二条三号)」

引用:銃砲刀剣類登録証の所有者変更届の必要性

Q3:相続した日本刀(刀剣)の処分はどうすればいい?

A:相続した日本刀や刀剣を処分したい場合は、刀剣を専門とする買取業者に売却するのがおすすめです。

他にも処分する方法はいくつかありますが、専門業者に依頼すれば安全かつ的確に手放すことができます。さらに日本刀や刀剣に価値がある場合は、高価買取を期待することも可能です。

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まとめ

日本刀の所持者が死亡した場合の処分方法について解説しました。

重要なポイントをおさらいします。

  • まずは所持者が死亡した日本刀を引き継ぐかどうかを決める
  • 買取や譲渡するか破棄するかを決める
  • 売却する場合は日本刀を熟知した専門業者に依頼する

日本刀の処分方法は人それぞれです。

あなたが最適だと思った方法を選びましょう。


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